コンプレックス

コンプレックスって聞いたら何を思い浮かべるだろう。

よく聞くのは身体的な特徴が多いよね。

太ってるとか一重とか…色々とあげるとキリがない。

でもわたしにとって身体的特徴はコンプレックスではなくて、
というよりコンプレックスではなくなった。

昔はそれなりに悩んでいたが、今は時代が進んで解決できることが多くなった。

矯正だったり、整形だったり…

変えたいな、と思ったら、変えれる時代になった!


それではコンプレックスってなんだろうと考えた。

まず色々と調べてみた。
一番しっくり来たのが、

コンプレックス=衝動・欲求・観念・記憶等の様々な心理的構成要素が無意識に複雑に絡み合って形成された観念の複合体をいう。ふだんは意識下に抑圧されているものの、現実の行動に影響力をもつ。

という説明文。
となると、思い当たるものがある。


ごくたまに鏡を見たら違和感を覚えるときがある。

自分ってこうだっけとわからなくなるのだ。

別人ように思えて、あれれ?あんた誰?プチパニック!だ。

まあそれは一瞬で終わるのだが、奇妙に思っていた。
ちょっぴり怖かった。
よくよく思い出すと共通点があった。

自分が自分に女性的に魅力を感じたときだ。
要は、自分かわいいって思ったときだった。

可愛い格好をしてるときや
可愛い髪型をしていて、
女性として輝いてるな~
と思うときになっていた。

まあでも、納得した。
それは先日話したセクシュアリティのことに繋がっている。


わたしはフリフリのスカートが好きなこだった。ピンク色も好きだった。
かなりお転婆でというよりクソガキ(言葉は汚いがこの表現がピッタリ)だったが、お姫様に憧れたもんだ。

忘れもしない、小1。
お水を飲みに手洗い場?に向かう廊下で、女の子に
「おまえにスカート、似合わねえよ」
と言われた。

すっごく腹立った。けど杭のように刺さって、その日からスカートは履かなくなった。
もし今その場にいたら、抱き締めてあげたいな。

それからズボン生活になった。
ズボンだけではなく、
女の子でいられないなら
男の子になろうとした。

少しずつ男の子に憧れをもって、
男の子も良いじゃないと思った。

当時腰パンとか流行った時代で、ぶかぶかパーカーにぶかぶかズボン。ちょい不良が格好良かった。
わたしも素敵な茶色のパーカーを手にいれて、格好つけてたな。

小学校の卒業式はスカート履きたくなかった。
親に懇願して父ちゃんの服を借りた。

中学の制服が絶望だった。


でもわたしの身体は女性的だった。

男性服が入りづらくなってしまった。

そこでまた忘れもしない、
姉からの一言。

「女なんだから、男の服が似合うわけないでしょ。」

いったいどうしたらいいんだ。
女で生きていくのは苦しいし、男にもなりきれない。

そう曖昧だったが、
時が経つうちにだんだんと自分の女性性を受け入れるようになった。

やっと20代半ばから積極的に摂取しようとしていて、
一昨年は20年ぶりに念願のピンクのフリフリを着た。


わかりやすく、ファッションの話をしたが、
もっと複雑なのだ。
全部は言わない。長くなるよ。割愛する。

わたしは、人格を形成する大事な時期に、女性性が曖昧になってしまった。

だから今でも、女性性を強く感じるときに
影響が出るんだろうなあ。

果たしてこれがコンプレックスなのかどうかはわからんちんだが、
今のところコンプレックスということにしている。


中性的なものに何故だか惹かれてしまったり、
男装に憧れを持ってるのもそこからだなあ。

もしあの頃に、
セクシュアリティの多様化という考え方を知ったら、
どうなっていたんだろう。

わたしのコンプレックスも変化したんだろうか。

どんなふうになっていたんだろうね。

それでは。